kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

質問箱10 演奏会の作り方

 累計1万アクセス突破の記念企画として始めた「質問箱」のシリーズ。今回で10回目となります。改めて記事を並べてみましたので読んでいない記事があれば遡って呼んでみていただければと思います。

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 記念すべき10回目の質問箱のお題は

質問

定期演奏会が3月にあって企画中です。演奏会を作るにあたって気を付けているポイントはありますか。(高校2年生 ホルン担当)

 

 生徒の皆さんが考える部分と顧問や指揮者の先生が考えて実行していく部分と色々分かれてくると思います。分業をしっかりするところからスタートですが、中学校の場合は先生が決めていく部分が大きくなってきます。高校生くらいになると生徒が主体的につくっているバンドも多い気がします。よく相談しながらということになりますが、本校吹奏楽部の定期演奏会が終わったばかりなので、開催するにあたって考えていたことなどを織り交ぜながら答えていきます。

 

選曲:自己満足でお腹いっぱいのプログラムにしないこと。

 コース料理を食べたことがあれば参考にしてください。前菜、副菜、主菜、デザートといったようにボリューム感が適度なほうがいいです。主菜ばっかりのコース料理は一見派手でもお客さんウケが悪いです。第1部、第2部などとステージを分けていくパターンがありますが、まずは各ステージの最後に演奏する曲をしっかりと決めることです。メインとなる曲をおいてから、そこに行きつくまでの物語性をプログラムに持たせるとよいでしょう。うちのバンドでいえば、去年はメインに「ミュージカル『レ・ミゼラブル』セレクション」、今年で言えば「ミュージカル『美女と野獣』セレクション」がメイン曲でした。他の曲は、作風が被らないようにしていましたし、曲の尺も短めのものにしていました。 また、幅広い世代の人が楽しめるように若者向けの流行歌だけでなく、懐かしいアニメソングや映画音楽、テレビドラマで使用された曲なども入れています。

 また、編成を変えてみるというもの工夫の1つだと思います。ソロ、アンサンブルを挟んでみるのもありです。本校の場合は、第1部が小編成と第2部が大編成です。大編成のときは卒業生や賛助出演者の力を借りました。選曲も大編成ならではの曲になるので聴いていて飽きがこない構成だったと思います。

 

演出:低予算でも衣装はびしっと揃えたい。

 「制服が吹奏楽部のユニフォームだー!」とかつての私は思っていたし、よく口にしていました。もちろん制服でもいいのですが、ちょっとしたドレスコード感を出したりやポップスステージを明るく見せたりするのは衣装の役目です。とはいっても、高校生の吹奏楽コンクールに見られるようにおそろいのブレザーを揃えるのは大変・・・。一体、いくらのお金がかかっているのやら。

 そこで本校が取り入れているのは、Yシャツに部活動カラーで青系のもの(スカーフ)をワンポイントとして身に着けるです。下は黒ズボンとしています。これはメリットが多くてオールシーズン使える衣装なので1年中これいけます。(冬はちょっと寒いが、ホールのステージ上に入ってしまえば寒くないです)ズボンは特に指定せずにその辺の洋服屋さんで売っているものにしています。某S店では1500円でした。コンクールなど人が多く集まる場所で迷子になることを防げるし、スカートじゃないからスカート履きたくない人への配慮もOK、楽器運搬などでスカートは動きにくいので機動性もOK、セミフォーマルなのでオリジナルステージ、ポップスステージどちらでもOKです。

 

日程:当日までの練習日程が十分であること

 練習日程が数年前に比べて限られています。伝統に縛られずにやりたいことに対してどれだけ準備期間があるのか、冷静に見極めます。あれもこれもやっていたら時間は足りません。中途半端なステージをお客様に披露するのはたとえ中学生、高校生であっても良くないことです。特に今年は本校でも結果的に年間の練習時間が削減されました。本当だったら3部構成だった定期演奏会は2部構成になりました。これは私の判断です。でも内容は十分に濃いものだったと自負しています。

 さらには、3年生がウェルカムコンサートをしたいと希望を出してきました。やりたいのはいいけれど、案が固まっていない状態で本番も近かったのですが、任せてみました。私の意向でトップダウン的に曲や内容を設定できましたが、ここは主体性を尊重しました。大変な状況ではありましたが、結果的にウェルカムコンサート+2部構成の演奏会は成功しました。