kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

質問箱4 上達のヒントとは?

質問

 高校から吹奏楽部に入りました。毎日練習しているのになかなか上達しません。経験者の部員との差をすごく感じます。初心者が上達するヒントがあれば教えてください。

(高1 トランペット)

 

 周りに自分より上手な人がいると焦ってしまいますよね。毎日練習しても成果を実感するまでには時間がかかるのが吹奏楽の大変なところでもあります。楽器ごとの基礎練習をしっかりと続けることは大事です。プロでもロングトーンやスケールなどを徹底してやっています。「急がば回れ」です。忍耐強くやっていきましょう。

 ただ、がむしゃらに練習するのはナンセンスです。上達のヒントは「良い音のイメージをしっかりと持つこと」です。先輩や先生、プロの奏者などお手本となる音を自分の中でしっかりとイメージできる人は上達が早いのです。実際にスクールバンドでありがちなのが、上手な先輩がいるパートの後輩はわりと上手である、また顧問が経験している楽器のパートが上手であるという現象です。これは良質な音を間近で聴くことが多く無意識レベルで良い音のイメージができていることが一因となっています。

 私自身も中学時代の2つ上の先輩が上手な先輩でした。音がとても大きくしっかりとバンドを支えていらっしゃる先輩でした。そんな先輩のようになりたいと思ったのが上達の第1歩であったと今は感じています。

 できれば生の音を聴いてそれをもとにイメージするのが良いですが、録音されたものでも大丈夫です。今は、CDやDVDを買わなくても動画で気軽にプロの演奏を聴ける時代です。その場合、可能な範囲で良い機材で聴くことをおすすめします。

 これは知り合いの方が言っていた練習方法でなるほどなぁと思ったことなのですが、YouTubeにあるプロの奏者のソロを探します。その中の1節を自分で演奏して録音して、そのプロの演奏と聴き比べるという方法です。プロとの技術の差に愕然とするかもしれませんが、比べて似せていくというのは1つの練習方法としてありだと思います。マネするには理想の音に対して強いイメージを持たなければならないので、イメージを持つという意味では効果的であると考えます。