第72回全日本吹奏楽コンクール(高等学校の部)が開催されました。全国大会の中でも1番の盛り上がりを見せるのは高等学校の部ではないでしょうか。小中高大一般とそれぞれの部門にそれぞれの良さがありますが、母体数や水準の高さ、いわゆる部活動における青春要素もも相まって高等学校の部は人気があります。
ライブ配信でごく一部ですが、私も鑑賞しました。前半、後半それぞれ3000円するので合わせて6000円の配信料が高いという声もSNSで散見しますが、私からするとそんなことはないと思います。価値のあるパフォーマンスをリアルタイムで視聴できる対価としては問題がないからです。
ちょうどお昼時に視聴した「幕張総合高等学校」が音色としては最上級の質でした。爆音問題、鳴らしすぎ問題、技術は高くても音色を曲調に合わせられない問題を真っ正面から解決していく新時代のサウンドです。ラヴェルの色彩感覚を艶やかに表現した名演でした。吹奏楽大国の千葉県を牽引する圧倒的な存在感でした。
画面越しでも分かる会場の空気も「幕総オケ部」すごい・・・となるわけですが、次に登場した「大阪桐蔭高等学校」がその空気感を一変させました。ベールに隠されていた「オペラ座の怪人」がついに登場です。関西大会は無観客だったうえに自由曲の配信がなかっただけに全国の衝撃を与えたことでしょう。ドラマチックすぎた・・・。個人的には2013年の伊奈学園の「レミゼ」に似たようなショックを受けました。ドラマチックさでいえば「埼玉栄高等学校」の「ミスサイゴン」の新アレンジも圧巻でした。そのほかにも伊奈学園、聖ウルスラ、近大付属などなど大好きな団体が登場してくる全国大会です。レベルが高すぎて全国大会が1日では足りないようにも思えてきます。甲乙つけがたいある一定技術の水準を超えている団体が多すぎます。
二極化(格差)が本当に進みすぎています。全国大会がすごいということは昨日の中学生の部もそうですが、長く日本の吹奏楽を発展させて人口の維持を目指すならば二極化の是正に取り組まないと未来はありません・・・。
大会結果速報サイト(全日本吹奏楽連盟より)