ひとまずアンサンブル作品の仕上げが完了しました。楽譜の印刷もできたので部活動が再開したら配付しようと思います。混合アンサンブルの編成は、2年生を念頭に書いているので、かなり変則的な8重奏になりました。
第5のエンテレケイアは手の中に
「ロスト・シャングリラ」より
管弦8重奏
フルート
B♭クラリネット
テナーサックス
バリトンサックス
トランペット
ホルン
高音、中音、中低音、低音の4つの声部があれば、それなりに凝った作品はアンサンブルとして曲は十分すぎるくらいに成り立つはずです。ただ楽器の構造上の問題や個々の演奏者の技量の問題があるので、重ね方には難しいものがあります。したがって、笛・サックス・金管・ベースラインという4つの小グループに分けて組み合わせるように書きました。
題名は、いつも通りの一見すると訳の分からないシリーズです。「5拍子の曲を」というオーダーだったので題名に「5」という数字を入れることにしました。エンテレケイアとは、アリストテレス哲学の中心的な概念で「完成された現実性」を表します。詳しく知りたい人は、ぜひとも哲学の世界へ…。
アリストテレス 心とは何か (講談社学術文庫) | アリストテレス, 桑子 敏雄 |本 | 通販 | Amazon
「目標を達成している終局態=(第2の)エンテレケイア」と私は解釈していますが、それが何かということは作品には関係ありません。今回は、5拍子という言葉遊びだけで、そのだいぶ先である「第5の」という言葉ついてきてしまい、余計に高次元な話題になってしまいます。
結論からいうと、題名はどうでもいいのです・・・。
2曲とも「ロスト・シャングリラ」からの音楽です。「ロスト・シャングリラ」は、私の短編小説集の題名です。物語からインスパイアされた音楽ということで、気が向いた時に文学作品としての「ロスト・シャングリラ」についても記していこうと思います。音楽と文学の結びつき・・・。これこそミューズの司る芸術なのです。