第69回全日本吹奏楽コンクールの高等学校の部が名古屋国際会議場で開催されました。昨日に引き続き、ハイブリッド開催となっていますので家で朝からオンライン配信をかけ流して鑑賞していました。
いくつかの常連校がいない異例のプログラムとなっていますが、さすが全国大会というだけあって聴きごたえのある名ステージばかりでした。特に前半の部では、玉名女子の演奏が群を抜いて素晴らしかったです。課題曲の安定感は高い基礎力が伺えました。さらには自由曲の「マードックからの最後の手紙~2021年版」は地方予選を聴いていなかった人にとって、驚きが大きかったのではないでしょうか。作曲家自らの改定版ということになりますが、オリジナル版、小編成版、特別版のそれとも全くことなるマードックでした。既存の曲をスケールアップしていく方法も勉強になりました。歴史に残る名演だったと思います。
また、日本一ファンキーな吹奏楽指導者として知られる植田先生は、福井県立武生東高等学校、福井県 立武生商業高等学校、福井県立武生商業・武生商工高等学校を指揮され、全日本吹奏楽コンクールに15回出場されたことを讃えられて「長年出場指揮者表彰」されました。
後半の部で、特に印象的だったのは伊奈学園です。森田先生アレンジによる「レ・ミゼラブル」といえば、2013年の全国大会にといて同校が伝説的な名演を残しています。今回も同様のアレンジかなと思った吹奏楽ファンも多かったと思いますが、2013年版とは異なるアレンジ内容になっています。「オン・マイ・オウン」や「ワン・デイ・モア」など泣きの曲がセレクトされていました。エポニーヌが雨に打たれながら「I love him」と歌う場面ではしっかりとレインスティックが使われるなど原作ファンも納得の編曲、演奏でした。
いわゆる伝統曲、クラシックの名作や邦人新作など全国大会で演奏された曲は翌年以降に人気が出る傾向になります。良い例が2019年の「ブリュレ」ですよね。今回は、既存の曲を大胆にリメイクする良い意味での裏切り(驚き)が目立ったように思いました。「マードック」と「レミゼ」の2曲がDVDの購買意欲を駆り立てます。コンクールの結果を求める上で委嘱作品が必ず良いというわけではありませんが、バンドと作編曲家の距離が近いということは個人的に大事なことだと思っています。「コンポーザー・イン・レジデンス(座付き作曲家)」までいかなくとも、年に一度でも一緒に曲を作り上げていくことは良い経験になると思っています。
オンライン配信されていることもあってリアルタイムでネット上は1日中騒いでいましたが、この舞台に立てることこそがキセキです。出演者の生徒は不安を抱えながらの活動だったと思いますが、無事に全国大会で演奏できたこと喜ばしいことと思うし、一生の宝になるのではないでしょうか。それを支えた周囲への感謝や導いてくれた先生への感謝も忘れずにこれからも活躍してほしいと思います。
銅 東北 福島県 福島県立湯本高等学校
銅 四国 愛媛県 愛媛県立松山中央高等学校
金 東関東 千葉県 柏市立柏高等学校
銀 中国 岡山県 明誠学院高等学校
銀 東海 静岡県 浜松聖星高等学校
金 九州 熊本県 玉名女子高等学校
銀 東京 東京都 東海大学付属高輪台高等学校
銀 西関東 埼玉県 埼玉栄高等学校
銀 西関東 埼玉県 春日部共栄高等学校
銅 北海道 北海道 札幌日本大学高等学校
銀 中国 島根県 出雲北陵高等学校
銀 関西 大阪府 明浄学院高等学校
銀 九州 長崎県 活水中学校・高等学校
銅 北陸 福井県 福井県立武生商業・武生商工高等学校
金 東関東 千葉県 習志野市立習志野高等学校
銀 東北 秋田県 秋田県立秋田南高等学校
銀 関西 大阪府 東海大学付属大阪仰星高等学校
銀 東関東 茨城県 常総学院高等学校
銅 四国 香川県 香川県立坂出高等学校
金 西関東 埼玉県 埼玉県立伊奈学園総合高等学校
金 中国 岡山県 岡山学芸館高等学校
金 東京 東京都 東海大学菅生高等学校
銅 東海 愛知県 愛知工業大学名電高等学校
銀 九州 鹿児島県 鹿児島県立松陽高等学校
銀 北海道 北海道 東海大学付属札幌高等学校
金 関西 大阪府 大阪桐蔭高等学校
銅 東北 福島県 福島県立磐城高等学校
金 東海 愛知県 聖カタリナ学園光ヶ丘女子高等学校
金 九州 福岡県 精華女子高等学校
銀 北陸 富山県 富山県立富山商業高等学校
それから今日は「第6回ポピュラーステージ吹奏楽コンクール西日本大会」の開催日でもありました。出場団体は、以下の通りでした。こちらも「ハイブリッド型」の開催となっていましたのでオンラインでいくつかの団体を鑑賞しました。全日本吹奏楽コンクールとポプコンを切り替えながら配信を観ていました。延期に伴って開催日が全日本吹奏楽コンクールと被ってしまったのはちょっと残念だったかもしれません。結果は、明日HPで発表されます。東日本大会に比べて参加団体が少ないので全国に駒を進める団体も多くなるかと思われます。神奈川県で待っています(笑)。
結果が出たらまたブログで取り上げようと思います。
【中学生の部】
・大阪市立今津中学校
【高等学校の部】
・京都廣学館高等学校
・甲子園学院中学校・高等学校
・大阪国際大和田中学校高等学校
・浪速高等学校・中学校