昨日は、高輪台の吹奏楽部が演奏会をライブ配信していました。首都東京ということで演奏会の実施そのものへの意見は色々あると思います。公立高校との差というものもあるでしょう。音楽の殿堂であるサントリーホールでの演奏会そのものが生徒さんにとってかけがえのないのない財産になったことと思います。
1部の最後、アルフレッド・リード作曲の「エル・カミーノ・レアル」を演奏を視聴しました。畠田先生も思い入れのある1曲とのことで素晴らしい演奏でした。エルカミは、Tubaをやっていたころに演奏した印象的な曲の1つです。
中学2年のちょうど今頃、練習していた曲だったと記憶しています。グレード4の曲を技術的に未熟な中学生20人ちょっとでやっていたわけです。金管セクションをしていたある休日練習。顧問の先生は、昔ながらの厳しい指導スタイルです(笑)。セクションなんて隠れようのない集中攻撃を受けるわけなので金管の部員にとっては早く終わってほしい時間だったと思います。木管楽器に上手な部員が集まっていて金管はどっちかというと譜読みも遅い、センスもない、不器用軍団でした。だから、修羅場に続く修羅場で次々とセクションから追い出されて、涙を流すわけです…。「もう1回チャンスをください」の連続。ただ、同期の金管には申し訳ないのだけれど私だけは最後まで退場宣言を食らいませんでした。時間が経つとともに顧問から怒鳴られて退場していく金管プレイヤー。気が付くと部屋には顧問と私の2人だけ。このままセクション練習を続けるのかどうか…というか1対1はセクション練習ではないわけです。1人だけ生き残ったとき、どうなったかというと「休憩」になりました(笑)。
同じフロアでパート練習していた木管楽器にも休憩の指示が出ました。金管楽器のセクション練習の様子を興味本位で伺いにきました。「セクション大丈夫だった?」と聞かれたので「(自分は)大丈夫だったよー」と答えました。我ながら性格の悪い部長でした。
中間部の木管楽器のアンサンブルの部分ですが、コントラバスのピッチカートが重要になってきます。うちみたいな小編成バンドにはコントラバスがないのでTubaでオプションを演奏します。これが難しかった・・・けれどやりがいがあって楽しかったです。リリースのカタチを以下に弦バスっぽくするか、木管の響きを崩さないようにきれいに演奏するか試行錯誤の日々でした。
金管セクションは事実上崩壊したので、そのあとどうなったかというと木管セクションにTuba1本だけ混ぜてもらいました。Tubaというよりコントラバスオプションですね。Tubaにしては、ちょっとだけ音域高めの部分もあって、良い意味での緊張感がありました。クラリネットとサックスの同期にスーパープレイヤーがいたので、彼女たちとのアンサンブルは中学生とは思えない質の高さがあったと思います。金管と木管のやっていることの次元が違いすぎる時期でしたね。
もちろん、そのあとは顧問の先生に言われるでもなく、木管の仲間と私も含めて金管プレイヤーのサポートをしました。リズムや記載音と実際に出ている音が合ってるか懇切丁寧に確認しました。先生が言ったからでなく、自分たちで自分たちのサウンドチェックできるのはすごいことだと思います。ぜひこれは今の中学生にも参考にしてほしい。それが部員というか仲間なんだと思います。