kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

作・編曲家 森田一浩先生を偲ぶ

 甲子園の決勝が行われ、テレビで観戦していました。智弁和歌山智弁学園の2校による特徴的な決勝戦となりました。去年、中止になったぶんまでという熱い想いが画面越しに伝わってきました。コロナ禍での全国大会という開催の難しさもあったと思います。大会がすべてではありませんが、大きな目標に向かって部活動を頑張る生徒たちの姿はやはり輝いています。甲子園が終わると夏の終わりを感じます。

 吹奏楽のほうも支部大会が各地で進んでおり、全国大会への切符を掴むバンドが決定してきています。夏は少しずつ終わって秋に向かっていきますが、吹奏楽はむしろこれからが熱い季節になってきます。全国大会という夢のステージに出られる学校は全国の1%未満と言われています。あと一歩のところで悔し涙を流す学校や強豪と言われつつも代表の座を逃す学校も当然あるわけです。レベルがかなり向上しているので全国大会の日程を増やして参加団体を増やすべきという意見も連盟の中で出されていると聞きます。

 

 数日前の話題になりますが、作編曲家の森田一浩先生が69歳でお亡くなりになりました。1985年の全日本吹奏楽コンクールの課題曲「ホップ・ステップ・マーチ」を作曲されています。2015年から朝日作曲賞の選考にも携わっていらっしゃいました。多くの素晴らしい作品を産み出し、日本の吹奏楽界の発展に大きく貢献されたことは言うまでもありません。

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 吹奏楽をやっていれば、森田先生の作品を演奏する機会というのは巡ってくるのではないでしょうか。私自身も中学時代に森田先生の作品を演奏した経験もあります。中2のときの合同バンドで「花時計」を演奏しました。もちろん、そのほかニューサウンズ・イン・ブラスのシリーズでたくさんのアレンジ作品も演奏しました。

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 近年で特に強烈な印象に残る作品と言えば、2013年に伊奈学園が全国大会で演奏した ミュージカル「レ・ミゼラブル」より です。ここ数年で一気に「レミゼ」の吹奏楽版の楽譜が登場(私の編曲した小編成版も含め)しましたが、最も演奏されているのは森田版なような気がします。吹奏楽版のレミゼの中では決定版のような素晴らしいアレンジとなっています。これからも作品を聴いたり演奏したりすることで森田先生に思いをはせていきたいと思います。

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