kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

課題曲コンサート2024 in 府中

 今日は、学校でお仕事せずに諸々外回りの日でした。4年に一度の「うるう日」でしたが、自分にとっては「課題曲コンサート」の日です。昨年、仕事の会合と被ってしまって行けなかったコンサートだったので仕事も早く切り上げて万全の体制でコンサートに向かいました。

 会場が府中ということで都心からも少しばかり離れています。そのことを考慮して最初は、酒井先生と大井先生のプレトークからスタートという佼成ウインドの粋な計らいです。とにかく大井先生の酒井先生に対する愛情!?が深すぎます。さすが、「イタリスト」を名乗るだけのことがあります。会場では、「愛の結晶」である「酒井格作品集」のCDが先行発売されていました。もちろん、ゲットしました。特典にトークDVDと両者のサインが付いています。サインには、番号がついており、私は「61」でした(私の次に買った人は、某吹奏楽指導者で全国大会常連校の先生でした)。

 佼成ウインド&大井先生の演奏は、言うまでもなく素晴らしいものでした。参考演奏で聴いているCD、DVDと違って生演奏は格別です。特に課題曲Ⅱの冒頭部分と最後の和音の温かみが耳に心地よく癒されました。美しいサウンドに触れると涙が出てしまいます(私はコンサートで耳が幸せになると泣くタイプの人間です)。さらには前半最後の課題曲Ⅲは、予想通りマエストロ大井がノリノリでした。作曲者、作品への愛が溢れる好演でした。「テンポがよく変わるから」という数学的なことではなく、指揮者のアプローチの差が出やすい曲であることを改めて強く感じました。いくつかネットで素晴らしい「メルヘン」が聴けますが、そのいずれとも異なる今日の表現(人が違えば、音楽が違うのは当たり前ですが、今日の表現はまだ誰もやっていない域にあるという意味)でした。この曲は間違いなく「楽しい」ですね。こちらの曲でも涙・・・。

 今日は、私としては珍しく本校吹奏楽部のコーチと演奏会に来ていました。隣で涙を流していたのは、バレていないとは思うのですが・・・。本当は素晴らしい演奏を生徒と共有したいのですが、それは叶わないのでせめてコーチと共有できればと思ってお誘いしたのです。コンサートの感動を仲間と共有できることは幸せなことです。

 このコンサートの素晴らしいところは中高生が客層に多いこと、一流の作曲家が普通に客席にいること、学校関係者がたくさんいること、一般の吹奏楽ファンもいることです。客層がどこかの属性に偏るコンサートは、たくさんあると思うのですが幅広く人を集めるのが「課題曲」の魅力なのかもしれません。日本の吹奏楽界独自の文化と言えますが、私は素晴らしいことだと思います。今日は良い1日でした。「今日」という言葉を使っていますが、記事を書いている間に日付を跨いでしまいました・・・。