kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

課題曲コンサート2021 東京公演

課題曲コンサート2021|その他演奏会|コンサート情報|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra (tkwo.jp)

 

 今日は仕事を無理矢理、定時で切り上げ東京芸術劇場に向かいました。東京佼成ウインドオーケストラの課題曲コンサート東京会場でした。緊急事態宣言下に神奈川から都内に向かうことは避けるべきことかもしれませんが、特に誰かと連れだって行くわけでもなく単独行動を貫いておりました。ひと言も会話をせずに行って帰ってくるという演奏会は、もしかしたら初めてかもしれません。
 新作課題曲を演奏するコンサートですが、すでに周知のとおり今年度の課題曲は来年度の課題曲へとスライドされます。1年間より熟成した課題曲ということになります。
 このコンサートは毎年思うことですが、客席陣が吹奏楽マニアにとっては激アツなのです。作曲家があちこちに点在しているのです。もちろん吹奏楽指導者として全国に名を馳せている方やJBA関係者も多くいらっしゃいました。「さくらのうた」と「ジェネシス」が私の右後方で隣同士でしたし、駅から向かうエスカレーターの前には「躍動する魂」。前方には「エイプリルリーフ」、会場入るとすぐに「僕らのインベンション」、「やまがたふぁんたじぃ~」などなど(あえて全部曲名)。
 客席の数は1000人限定ということでリスク回避されていました。プロの興行としては心配になりますが、観客としてはゆったりと心地よい2時間でした。このコンサートは高校生も例年たくさん来ています。高校生は2500円と割安です。ただコロナ禍ということで私の席の周辺には10人くらいいただけでしたね。この高校生たちにとってすごい財産になったと思います。中高生のうちにプロの生演奏を聴く機会をぜひ設けるべきです。うちの中学生にもプロのコンサートを聴かせてあげたいものです。
 さて、今日の演奏は言うまでもなく素晴らしいものでした。大井先生もノリノリに見えました。ホルンと低音群の重厚さが特に素晴らしく耳が幸せでした。その中でトロンボーンがメキメキと力強く鳴っており、今までの印象と良い意味で少し違いました。木管のスーパープレイヤーぶりもさすがでした。また鍵盤打楽器の表現力の高さにも脱帽。これが本来の楽器の音であると再認識致しました。
 プロヴァンスの風は思うところが色々ある作品ですが、大井先生がトークされていたように課題曲にはその年を思い出させる力があります。うちは課題曲をコンクールでやったわけではありませんが、コンサートで取り上げました。初任から3年目という思い入れのある年の思い出がふと自分の中に湧いてきました。プログラム最後の風紋は保科作品をより熟知した佼成ウインドだからこその素晴らしい名演でした。単純に風紋をやりたくなります。
 帰りの電車が長く、することもなく暇なので熱が冷めやらぬうちに本稿を書いています。平日のオアシスでした。明日からまた仕事頑張ります。