kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

改めてマードック2021を!

 ここ数日は家族親戚サービスDayでしたが、今日は久々に吹奏楽を。午前中は、指導者研修会用の動画撮影をコーチと一緒に行いました。初歩的な内容でありながら最終的な演奏の出来栄えにも影響する「呼吸法」についての解説動画です。撮影と動画編集作業の両方が無事に終了です。モデルになってくれた方々には感謝です。午後は、アレンジ作品の依頼が来ていたので、それを仕上げて納品しました。

 

 さて、今日は吹奏楽の人気曲について相次いで動画がアップロードされていたので話題にあげたいと思います。その人気曲とは樽屋雅徳先生作曲の「マードックからの最後の手紙」です。2009年にレンタルが開始されて以来、大ヒットの作品です。

マードックからの最後の手紙:樽屋雅徳 [吹奏楽中編成-レンタル譜] - フォスターミュージック株式会社 (fostermusic.jp)

 人気曲すぎて一時期の吹奏楽コンクールでは何団体も演奏していました。中Bのプログラムで数団体演奏していたのを記憶しています。役員の先生と「最後の手紙じゃなくて今日、何回目の手紙だろうね」と談笑していたのを思い出します。ちなみに私はまだ演奏機会に恵まれていませんが、とある中学校が自由曲にしていてホール練習の際に顧問が2階席で聴くということで、代わりに指揮を振ったことがあるくらいです。

 言うまでもなく、「マードック」の人気を再燃させたのは玉名女子高等学校吹奏楽部です。2021年の全日本吹奏楽コンクールで演奏され全国に衝撃を与えました。私もライブ配信で鑑賞していました。ライブ配信で泣いたのは初めてでした…。出版社であるフォスターミュージックの参考動画ももちろん玉名女子による演奏です。


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 今日、公開されていたのが「マードックからの最後の手紙(2021年版)」の「エンディングB」のバージョンです。演奏は、あの土気シビックです。こうくるだろう、という予定調和を良い意味で裏切る別バージョン。調性も異なります。


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 さらに、こちらも今日の公開でした。偶然でしょうか。こちらも2021年版になります。あのTKWOによる演奏です(ややエキストラが多く感じますが、時期的にサックスに田中先生がまだいらっしゃいます)。

特別演奏会
2023年3月16日(木)
府中の森芸術劇場 どりーむホール
指揮:水戸博之
演奏:東京佼成ウインドオーケストラ


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 現在、TKWOはNSB2024のクラウドファンディング中。人気曲の公開でクラウドファンディングの勢いも増すと良いのですね。

 

 X(旧twitter)では、作曲者に対してのアンチコメントが多く見受けられました。打楽器の使い方に関するものです。その楽器のプレイヤーから見たら「なんじゃこれ」というのは、わりと多く見受けられる現象です。

 でも、私からするとやっぱり樽屋先生は凄いと思うし、人生で1曲で良いからこういう曲を書いてみたいと思うものです。これは知り合いの吹奏楽指導者がおっしゃっていたことなのですが、「7分程度で緩急のある感動的な作品を書かせたら右に出るものはいない」と…。なるほどなぁと思いました。1時間ある交響曲ではなく、吹奏楽コンクールサイズという制約された中で大作を仕上げるのはプロの仕事です。アンチコメントと戦うつもりはないのですが、曲を産み出す苦しみをぜひとも知ったうえで発言してほしいものです。私は現在進行形で曲を産み出すのに苦しんでいます(笑)