kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

変化を振り返る

 ここ数日、ブログの内容が簡素だったため今日は少しばかりボリュームを出すため吹奏楽について語ろうと思います。気が向いたら最後まで読んでいただければ幸いです。

 公立学校の場合、人事異動に伴う異動や配置換えで顧問が変わるということが数年おきにあります。今、指導している中学校は私が来る前に顧問が短い期間で代わって大変な時期を迎えていました。前任校は隣接している学区だし、学校と学校は直線距離にして1、3kmしかないので部活動の情報も度々耳にする機会が多くありました。前任校には6年勤めていたし、3年生を卒業させたタイミングでもあったので異動するなら、お隣の学校だろうなという予想はしていました。ここで私の作戦が効果を発揮してきたわけです。その作戦とは合同バンドです。

 すでに部員は私という人物がどういう人か分かっていたので着任後に大改革をしたのにも関わらず受け入れてくれました。隣接する市の大ベテランの先生が「異動してから先生のカラーが浸透するまで6年くらいかかる」とおっしゃっていました。その先生はパワーもあるし、音楽指導のカリスマ性もある方なので、あっという間に先生のカラーが浸透するかと思いきやそうでもなかったそうです。そういった意味では私の場合、6年もかからずに馴染んだことになります。これは本当に上手いくらいに作戦が成功したことでもありますし、部員に助けられた部分でもありました。異動してわりとすぐにゲスト指導者を呼んで指導者研修会を実施しましたが、その先生からも「何年かここで顧問をやっているような雰囲気でした」と言われました。これはバンドが上手だと褒められることよりも嬉しかったことです。

 ただ、受け継ぐことは上手くいったものの、受け渡すことには課題が残りました。残してきた生徒や後任の顧問の先生には大変な想いをさせてしまったのです。保護者の方々にもそういった意味では不信感を与えてしまったかもしれません。後任の顧問の先生は、吹奏楽経験がない中で誠実に努めてくださったので感謝しています。もう少し上手に引き継ぎができれば良かったという反省点は、いずれやってくる次の異動のときに生かしたいと思います。

 人によりますが、コンクールの指揮を自分よりも今後長くいるであろう別の顧問に移行させるのも1つの手であると考えます。吹奏楽の強豪校でいえば、習志野高校がそういった引継ぎがうまくいっているように思えます。また、春日部共栄もベテランから若手への移行が見事にできた例とも言えます(いずれの学校も当事者にしか分からない苦労があることはお察ししますことを前提に・・・)。

 もし、本校に吹奏楽を第一線でやっていきたいという若手・中堅の先生がいらした場合は分業しながらやっていければと思っています。いわゆる吹奏楽コンクールは、その先生にお願いして、私はサポート役に回るのも良いと思います。吹奏楽連盟主催ではない管楽、ポプコン、ソロコンなどを私が担当するのも面白い分業の仕方だと考えています。

 令和5年度に部活動の在り方が少し変わっていく可能性があります。吹奏楽を通して子どもたちを成長させる部活動。その体制づくりは中長期的な視点で考えていく必要があります。