kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

バンドの十八番があるといい

 コンクールがひと段落したバンドも全国的には多いと思います。これからの季節は全国で数パーセントのバンドのみが行き着く舞台ですから、本校を含めて残りの大多数が文化祭や地域の行事、独自のコンサートに舵をきるシーズンです。

 その中で多く演奏されるのがいわゆる「ポップス」と呼ばれるジャンルの音楽になります。吹奏楽経験者でない一般の方々にも身近に楽しんでいただけるのが特徴です。スクールバンドとしては、持ち歌のような曲があるといいと考えます。これは「うちのバンドの曲」という代名詞になるような十八番があるとバンドの運営においてもプラスに働きます。

・毎年演奏するサイクルがつくと、上級生はある程度できるため練習の時短になる。

・プログラムの1曲として使いまわすことで楽譜代をおさえられる。

・先輩から後輩への指導がしやすく生徒主体の活動に持っていける。

・年度比較ができるため指導者にとっても1つの試金石となる。

・(数年かかるが)お客さんにも認知してもらいやすく楽しみの1つになる。

・演出のちょい足しで毎年レベルアップなんてことも可能である。

 

 今日は、私が特に大好きな2校の十八番を例に見ていきます。

 聖ウルスラさんは、振り付けの動画を作成して公開しました。ステージの動画ではなく、全身の定点カメラがあると教材として格段に使いやすくなります。1年生はもちろん、この学校に憧れているモチベーションの高い中学生は入学前から覚えることもできますよね。さらには、この動画や振り付けを全国のバンドが参考にできるので素晴らしいと思います。

youtu.be

 

 バンドと曲の代名詞感が最も強いのは京都橘ではないでしょうか。以下の動画は、有名なオレンジの衣装ではなく青バージョンです。うちのバンドも青が一応バンド色だからお金があればこの衣装がほしいくらいです・・・(笑)

 京都橘は、ファンがたくさんいるのでYoutubeもすごい数がアップロードされていますが、こちらは京都橘のチャンネルなので公式動画と言えるものになります。関西吹奏楽連盟の「すべての医療従事者の皆さまに感謝を込めて」と題されたページで紹介されている動画です。「関西マーチングフェスティバル」に出場を予定していた団体が紹介されており、その中の1つです。

Kansai (kansaisuiren.jp)

youtu.be

 プロの業者の撮影でしょうか。カメラワークが素晴らしいのでプロモーションビデオとして他の動画と一線を画すクオリティーになっています。振り付けや表情を参考にする上でもよい動画です。

 欲をいえば、聖ウルスラのように固定カメラでパートごとにオレンジの衣装で撮影した動画あれば教材として全国で重宝しそうなものですが・・・。ジャパンライムさんとかで色々な指導関連の動画がありますが、そんなものがあれば…と思ってしまいます。

 全国トップレベルのバンドを真似するのは現実的に厳しいと思いますが、これからの季節における楽しいポップスステージをつくる上では参考になると思います。まずは、うちの「バンドはこれ」という曲と出会えるといいですね。