kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

日本が誇る名曲 「花(滝廉太郎)」

 先週のことですが、音楽の授業で歌のテストがあったそうで休み時間に口ずさむ様子が見受けられました(マスクはしていますのでご安心を・・・)。

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 滝廉太郎作曲の「花」は名曲中の名曲で大好きな1曲でもあります。言うまでもなく日本初の合唱曲ですが、音楽の形式を勉強する上のテキストとしても使用されます。2部形式といえば「花」が例にあがるほどです。

 吹奏楽でいえば、真島俊夫先生が編曲された「あの日聞いた歌」の最後にセレクトされています。このアレンジは、中1の定期演奏会で演奏したことがあります。3番の転調は、反則もので演奏しながら感動していました。オリジナルもアレンジも琴線に触れる曲で、吹奏楽を始めて1年目でこの曲に出会えたことは幸せでした。

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 あまりにも好きすぎて自分でも何回か編曲した曲でもあります。高校2年のときに金管8重奏で「スプリング・セレクション~一刻千金の春~」という春にちなんだ曲のメドレーを書きました。手書きの楽譜でしたが、部員にお願いしてレコーディングした記憶もあります。たしか「文化祭でアイスおごるから、レコーディングに協力してー」というノリでした。その楽譜も録音もどこにいったのやら(笑)。

 それから数年後、吹奏楽曲として「美しき日本の四季」というアレンジ曲を仕上げました。これは合同バンド用の曲で春夏秋冬の順に曲を配置した作品ですが、冬のあとにアンコールピースのように春がもう一度やってきます。そこで登場させたのが「花」でした。前述の「あの日聞いた歌」のイメージが強烈だったのでメドレーの最後は「花」以外に考えられませんでした。高校時代の「スプリング・セレクション~一刻千金の春~」も「花」が最後でしたね。サブタイトルももろに「花」の歌詞の引用です。

 「美しき日本の四季」は、そのときの合同バンドだけでなく他の団体でも演奏していただいています。ただ思い出深いのは「アジア・ユース・オーケストラ」の来日歓迎演奏です。来日公演が本市であったときに「地元の吹奏楽部が来日歓迎演奏をする」というイベントがあったのです。私は過去2回、そのイベントで指揮を担当しています。そこでメイン曲として取り上げたのが「美しき日本の四季」でした。

 日本の聴衆と違って海外の方々は感情を表に出す部分が顕著です。良いものに対しては惜しみない拍手を送り、声をかけてくれます。何曲か演奏して最後の曲になり、その中でも最後の「花」になったときのバンドとオーケストラメンバーのテンションは最高潮に達していました。海外の方にとっては知らない曲かもしれませんが、とても反響がよくて「ブラボー」をたくさんいただきました。

 もしコロナ禍が収まって、数年後に国際交流をする機会があれば、また「美しき日本の四季」を演奏したいと思います。