kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

コンクール独自大会 1週間前

 26日(土)の吹奏楽コンクールまで(独自大会)まで1週間を切りました。本校の「鬼姫~ある美しき幻影~」も独自の解釈で曲を通すことができました。本番が近づいてきたときの中学生の「伸び」は目を見張るものがあります。俗に言われる「コンクール至上主義」は吹奏楽の大きな課題の1つとしてコロナ禍でも見直されています。私もコンクールに対して極度に傾倒しすぎて精神的に追い込まれたり本来の教育的大義からはみ出したりするのは良くないことであるという立場です。コンクールに毒された「コンクールバンド」を過去に見たことがあるので、そうはなりたくないと部員の前でも話をしています。

 そんな立場の私が独自の吹奏楽コンクールの企画をして指揮者としてもバンド指導にあたっているのには理由があります。それは「成長の機会になる」からです。バンドとして1つの大きな目標に向かえること、生徒の音楽的な限界を超えるチャレンジができること。コンクールの成績が全ての結果ではありません。そのコンクールを経て、練習の仕方やスキルアップ、演奏に必要な準備や遠征などの集団行動がコンクールを通して学ぶことができます。それは教室で授業を受けているだけでは学ぶことができないものばかりです。コンクールが「目的」ではなく、コンクールは吹奏楽部がレベルアップする「手段」の1つなのです。コンクールで難しい曲に時間をかけてレベルアップしたことにより、他の演奏活動にプラスになればそれで十分にコンクールの目的は果たせています。

 今日は、自校の指導に加えて市内の中学校2校の練習にも顔を出しました(打ち合わせを兼ねています)。他校の吹奏楽指導に関わるのは久しぶりです。コロナ禍以前は、毎週のように他校に足を運んで練習に混ぜてもらっていた時期もありました。他校も同じくコンサート・コンクール前ということで熱が入っていました。どこの学校も同じようにレベルアップしているように感じました。市内全体の吹奏楽が活性化していることを実行委員長自ら確認することできました。この時点で目的は半分果たせているのかもしれません。あと半分は保護者の方にその勇姿を見てもらえればと思っています。