kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

HD-300 発売決定

 吹奏楽の練習のお供といえる「ハーモニーディレクター」。ああいう機械に頼るのは良くない、生きた音で音合わせするべきた、という吹奏楽指導者も知っていますが、私は「ハーモニーディレクター」は便利な道具だと思っています。ある大ベテランの指導者の方は、「自分たちの中高生時代にああいうものがなくてよかった」と仰っていました。ピッチをとる上でごまかせないからです。

 今日のネットニュースで知りましたが、YAMAHAから「HD-300」という最新機種が3月20日に発売されるとのことです。現行の「HD-200」の機能に加えて、生徒が自分たちで練習するのにうってつけの機能が搭載されているそうです。専用アプリ【「HD-300 Assistant」(無料)】との連携やJBCバンドスタディの楽曲データも内蔵されているので、使い方によっては質の良い練習ができそうです。

ヤマハ | HD-300 (yamaha.com)

 価格が69,000円(希望小売価格: 75,900 円)(税込)ということで、前機種である「HD-200」よりも安くなっています。たしか「HD-200」は150,000円くらいだったように記憶しています。ちなみに「HD-200」は生産終了だそうです。その昔、「HD-81」の中古を買ったのを思いだします…。あれは、どこに行ったんだろう。前任校に置いてきた?

 やはり、この価格設定はRolandの「JUSTY HK-100」を意識していると思います。HD-200がシェアを掌握していたころに50000円で発売(2017年9月)されたのは衝撃的でした。少し様子を見てから私は、2018年5月に個人購入しました(笑)。今も指揮台の横に常設しています。

Roland - JUSTY HK-100 | ハーモニー&リズム練習用キーボード(HK-100)

 JBA認定試験の合奏実技のときに、「音の間違い探し」がありました。セカンドコルネットに違和感を感じたので、いつも癖でハーモニーディレクターで音を確認しようとしました。しかしながら、指揮台の横にハーモニーディレクターはありません。知らず知らずのうちに機械に頼っていた自分に気づいた瞬間でした。本来ならば、耳で音ミスを判断し聴き分けて指摘しなければならないわけです。瞬時に判断できなかったことは反省です。

 とはいえ、ハーモニーディレクターを使った練習は効率が良いと思っています。合奏のお供として使うだけでなく、日常的にチューニングやハーモニートレーニングで生徒自身が使うことで訓練される部分はあると思います。自転車の補助輪のような役割と考えていて、活用することで感覚をつかんで上手になれば儲けものなのです。

 チューナーとにらめっこすることも同じだと考えています。正しい定規がなくて測れない人は使うべきです。でも、ずっと補助輪をつけた運転はいけません。本来の運転ではないからです。

①チューナーを使って「目で音を合わせる」

②ハーモニーディレクターを使って「電子音と自分の音を耳で合わせる」

③自分の中にある音感を使って「楽器同士の生の音を耳を使って合わせる」

 ①から②、②から③へ移行していくことが大事なのです。所詮、ハーモニーディレクターは道具です。どう使うかで真価が問われます。使う側の人間の意識次第です。

 

 

 今日、アップロードされた動画です。今までたくさん聴いた「風紋」の中でも上位にランクインする名演です。最初の4小節に「起承転結」があって名曲だし、名演です。保科先生の自作自演になります。


保科 洋/風紋