少し毒を吐くような内容になってしまうことを先に詫びておきます。
3年生の期末テストが今日までということでした。4時間、給食、HR下校という流れなので3年生は13:30過ぎに帰るので本来だったらガッツリ成績処理などの事務仕事に取り掛かれるはずなのですが、そうはいかないのが現実なのです。結局、定時を過ぎてから腰を据えて事務仕事にとりかかります。ほとんどの3学年の先生は22:00頃まで残っていました。私もそれくらいの時間で退勤しましたが、まだまだ残っている先生もいるのが今日の中学校の現場です。きっと土日返上で働く先生方もいらっしゃることと思います。
世間、地域、保護者も学校に求めることが多すぎているように思います。もし、学校の先生が授業をすることがメインの仕事だと思っている方がいたらそれは大きな誤解です。本来は子どもと直接かかわる教科指導が1番のメインであってほしいのですが、令和の現在は、そうではないのが状況です。能力があって、真面目で、子ども想いな熱心な先生が疲弊してしまう世の中はやっぱりおかしいと言わざるを得ません。
とある教育界のニュースで違和感を覚えたものがあります。
①親が先に仕事に出てしまうから早い時間に学校を開ける
俗に言う小1ギャップです。共働き世帯、片親家庭が増えたことは百も承知ですが、これはおかしな話です。こんなときこそ企業を含めた地域の力が必要ではないのでしょうか。朝ごはんを一緒に食べられない状況、行ってらっしゃいと声をかけらてもらえない状況が毎日続いたら愛に飢えてしまわないでしょうか。これでは親子が接する機会がほとんどありません。もっとゆとりをもって親子が一緒にいられる時間が増えたら健全な成長にもつながります。学力テストの結果を見て「全国平均よりも低いからどうにかしろ」という有識者や地方議員がいたら、まず子どもを取り巻く環境に目を向けてもらいたいです。子どもが保護者、地域、学校の先生から十分な愛を受けることができたら絶対に学力は上がります。そこにテコ入れをしないで通塾の補助金を出すとか、先生への研修を増やすとかそういうことではないのです。学校は教育の場であって託児所ではない!というと炎上してしまう世の中なのかもしれませんが、コロナ禍でもそれを強く感じ、特に最近も強く感じます。朝だけでなく放課後も同様です。夜のスマホ問題もそうです。親とのコミュニケーションの中で使い方とか管理とかネットモラルとか考えていくべきなのです。教育力のある保護者はしっかりをスマホも預かってくれています。
②部活動の顧問が頼りないから変えてほしいと乗り込む
某高校でのお話(当事者ではないので詳細は不明ですが・・・)。顧問に部活動指導の専門性がなくメニューもいい加減である。外部指導者もいるが、練習日程を決める顧問に計画性がない。
そもそも部活動の顧問はボランティア状態なのをご存知ない方が世の中に多すぎるのです。専門性なんて持っていなくて普通です。一体、何を求めていらっしゃるのでしょうか。大会で良い成績を残したい勝利至上主義だったらぜひともプロの傘下にあるクラブチームの入団試験を受けてください。コンクールで入賞したければ足繁くプロレッスンを受けてご自身でコンクールに挑んでください。不慣れな環境でも顧問を引き受けてくださっている先生もたくさんいますが、専門性がないという批判で良い先生を追い詰めてしまっているとしたらこれは大変なことです。
平日は残業覚悟で、土日も返上して、それでいて給料が増えるわけではありません。(むしろ一生懸命やればやるほどに持ち出しが増えます。私は独身貴族だからできていますが、家庭を持っていたら怒られると思います)昨年度、全国大会に出場した顧問同士で話す機会がありましたが、遠征費の立て替えもお互いに〇十万円単位でした。そういう善意の塊みたいな顧問の先生に対して世間がかける言葉は酷すぎて心が痛みます。不適切な声かけや業務上のミス、うまくいかないことに対して保護者や部員に不安を抱かせてしまうことは全国どこの現場でも起こりうることです。そこは教職員側の努力や配慮が必要なのは分かっています。でも、そういう場面のときこそ「ごめんなさい」をして「先生、いつも色々やってくれているからいいですよ」と応援してくれる関係性が理想だと私は思っています。これ見よがしに批判をして本当に子どものためになっているのか疑問に思うことがあります。
私も上手く立ち回れないことが多数あります。特に今年度の大会ではいい結果は残せていません。もちろん、音楽の専門家もありません。国語科の先生で吹奏楽部の顧問して指揮をしています。私の場合、それでも子どもたちと一緒に幸せな時間を過ごせているのは応援してくれている保護者がいるからです。色々と思うところがあっても大人として「応援」という形でサポートしてくださるのです。最高の部員の後ろには最高の保護者(サポーター)の存在があります。だからこそ演奏でお返しをしたいと思っています。定期演奏会1か月前です。仕事は大変ですが、しっかりと音楽にも向き合うようにしていきたいと思います。