kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

文化会館フェスティバル2022

 文化会館フェスティバルに参加しました。吹奏楽部としての参加は初になります。以前は毎月のようにあった演奏の依頼もコロナ禍でなくなってしまったので地域での演奏は久々となります。出演のオファーがあったときには、中学校の吹奏楽部という枠にとらわれずに市民を巻き込みたいという声が実はありました。会館スタッフの方は、旗揚げしたばかりの「綾瀬ウィンドシンフォニー」のことをご存じだったので、それもあったのだと思います。

 AWSは、イベントごとの「集合・解散」を繰り返すバンドですから定期的な活動は一切していません。現段階では団体としてオファーを受けてステージをこなす体力がまだまだありません。

 一方で本校吹奏楽部は、時期的に3年生が抜けて1,2年生だけになって1週間しか経っていないこともあり吹奏楽部としては「1年間で1番未熟なサウンド」となってしまう時期でもありました。

 そこで2つの団体を合体させて今年度はステージに臨むことになりました。先週は別の本番もあったため、練習は当日をいれて3回・・・という強硬手段。母体となる中学生のほうも実質の練習期間は5日間のみ。でも、楽器をやりたい人が集まると自然と音楽は生まれるものです。

 

今日、演奏したのは以下の曲です。

オーメンズ・オブ・ラヴ

②トワイライト・イン・アッパーウエス

③全世代型伝説のアニソンメドレー

 

 まずは、和泉宏隆先生の作品をソロで演奏です。カラオケ音源を流して2年生のソロをリレー形式で演奏しました。これも実質3~4日のみの練習という過酷なスケジュールでした。なぜこの2曲かというと、完全にポピュラーステージ吹奏楽コンクールと来年度の吹奏楽部を意識してのものです。宝島を課題曲として演奏する本校吹奏楽部は、すでにいくつかの本番でも宝島を演奏しています。でも宝島だけをやるのではなく、同じ作曲家が書いた別の曲をやることでより作曲家への理解と親密度が高まり、宝島にも活きてくると考えています。真島版の吹奏楽モノではなく、あえて原曲に寄せることで「フュージョン」というジャンルを中学生に体験させるわけです。無茶ぶりをするわけですが、こういったソロがきっかけで中学生の才能が伸びることもあります。とりわけお客さんや舞台袖の音楽関係者の反応が良かったバリトンサックスソロが良い例です。

 蛇足ですが、私も中学生に混ざってソロの演奏に参戦・・・。音だしをほとんどしていないので音が思うように響かず・・・。緊張はさほどなく気持ちよく演奏できましたが、基礎練習やウォーミングアップの大切さを痛感しました。年に1回吹くか吹かないかのチューバですが、ソロ演奏は高校時代からよくやっているのでわりと好きです。

 30人の中学生と10名のAWSの合わせて40名での演奏となった「全世代型伝説のアニソンメドレー」は6曲を年代順に6曲をつなぎ合わせたものです。地味にフルで演奏すると9分あります。これは2020年の4月「緊急事態宣言」が出されて「STAY HOME」が全国的に敷かれていたときに編曲したものです。編曲してから2年半後の時間を経て初めてのお披露目となりました。メドレーの一部のみを学校行事演奏したことはありましたが、改めて全編を演奏できてよかったです。このアレンジは、1管編成で書いているので各楽器最低1名いれば演奏できるようになっています。工夫次第では8人でなんとかなります。短期間で曲を仕上げること、演奏技術が高くないもの同士が寄り添ってパートの演奏をすること、多くの世代にウケる曲であること、こんな条件に合う曲があるのか・・・。拙編ながらこの楽譜には助けられました。2年半前の自分が書かなければ今日のステージは実現していません。ある吹奏楽関係者からは「この未来を予測して書いた楽譜では?」と言われてしまうほど、今回のニーズにあった曲となりました。

 

 来年度は、ぜひAWSとして単独でもステージ演奏をしたいですね。合奏にこだわらず、ソロやアンサンブルなんかもあっていい。参加者が柔軟に自分の音楽を、吹奏楽をできる場になるといいなと思いました。

 

追記

オーメンズ」は出勤時の気分上げに、

「トワイライト」は退勤時のお疲れモードに染みます。

ここ最近の車で流れている曲です。もちろん演奏は本田雅人さんバージョンで!