kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

ご報告

 遅くなりましたが、応援してくださる方々へのご報告です。

 7月21日から7月31日までの間、吹奏楽部の活動を停止することになりました。理由は新型コロナウイルスの第七波の影響です。したがって7月27日に出場を予定していた吹奏楽コンクールの支部大会を「辞退」します。昨日、正式に辞退届が受理されました。吹奏楽部がクラスターとして認定されたとかそういう話ではありませんし、元気な生徒の方がもちろん多い状況です。
 だからこそ、ここまで頑張って取り組んできた生徒のことを想うと張り裂ける想いですが、コンクール直前となると合奏練習が中心となるため無理をして活動するリスクを避けました。他の部活動のように試合に出る選手(部員)だけ絞って練習することや本番に臨むことができないのが、吹奏楽部です。特に今年度の本校は、全員がコンクールメンバー(いわゆるレギュラー)です。顧問、指導協力者、管理職、市教委にも相談をして決定しました。特に3年生には、つらい想いをさせてしまい主顧問として責任を感じるところでもあります。終業式の日は、ガイドラインの関係で休みにしていたので、この決定を下してからまだ吹奏楽部としては集まっていません。
 吹奏楽連盟ともの連絡を重ね、動画を審査員に視聴してもらうことに決まりました。審査対象外とはなりますが、せめてもの対応です。トラックやバスなど遠征に関わるもののキャンセル、チケットの返金対応などの事務手続きに数日間、追われていましたが早めに決定したこともあり経済的な面では余計な負担をかけることなく済んでいます。
 1番の損失は、ステージ演奏という子どもたちの「成長の場」が奪われたことです。3年生は、1年生にも経験を積んでほしいという想いがあって今年度初となるA編成にエントリーしました。私自身も指揮者として初のA編成だったので吹奏楽部としてもチャレンジとなるステージでした。試行錯誤しながら自分たちの新しいサウンドが形作られてきていただけに残念です。8月から再スタート予定です。まずは、このような事態になったことを部員に謝るところから始めたいと思います。
 正直、申し上げれば私自身も珍しく落ち込む数日間でした。今も完全に立ち直ったわけではありません。「コンクールがすべてではない」「次の本番ある」と分かりつつも、吹奏楽コンクールがあちこちで開催される中で自分たちが出演しないというのはやるせない気持ちになります。この時期に指揮台に立つことなく、別のことをしている自分にも違和感を覚えます。ずっと落ち込んでいるわけにも行かないので元々予定していた川崎の吹奏楽コンクールに出かけました。午後の数団体を客席で鑑賞しました。少しだけですが、この夏に関わった中学校のコンクールでもありました。課題曲の演奏が、本当に見事で涙が溢れてきました。本当ならば、うちの学校もステージで演奏して同じように拍手をもらうはずだったわけです。中には、ジェネシスを演奏する学校もあります。うちの「ジェネシスだって決して劣らない演奏ができるのに・・・」と重ね合わせてしまいます。

 結果は、さきほど吹奏楽連盟のホームページで拝見しました。応援していた学校は好演していただけあって「金賞」でした。そして、代表にも選ばれて県大会に出場します。コロナ禍でもしっかりと成果を残せていることは素晴らしいことです。大きな拍手を送りたいと思います。中Aの県大会で会えたらいいなと思っていたので、それが実現しないのは残念ですが、少しでも関わりのある学校が素晴らしい演奏をしてくれることが、心に空いた穴を少し埋めてくれるような気がします。

 8月から、子どもたちにかけがえのない経験をさせてあげられるような吹奏楽部をまた一から作っていきたいと思います。コロナに負けずやっていきたいと思いますので引き続きよろしくお願いいたします。