「“Der Zarewitsch” Selections」
喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクションは、思い出のコンクール曲です。指揮者駆け出し時代の集大成でした。大学3年生の時にやった曲です。吹奏楽指導者として3年目のときにやったので最初の教え子が3年生になった節目の年に取り上げた曲になります。メロディーにユニゾンが多いので大編成版の楽譜でも何とかなるだろうと思ってコンクール曲にしました。結果は、地区大会「ダメ金」でしたが、その年の3年生は一生忘れられない代です。教員になる前の教え子?にあたりますが、あの日々があったからこそ教員への夢が確かなものになっていきました。
【フル音源】喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクション【大編成版】/レハール(鈴木英史)/“Der Zarewitsch” Selections/Franz Lehar (Suzuki) YDAL-A04
その数年後、小編成版が出版されました。すぐにCDを買ったのを覚えています。自分の中では過去にやったコンクール曲というものは、その年その年の思い入れが強いので再びやることは今までにありませんでした。しかし、異動して3年目の今年にこの「“Der Zarewitsch” Selections
喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクション【小編成版】/レハール(鈴木英史)/“Der Zarewitsch” Selections [Small Ver]/Lehar (Suzuki) YDAL-A05
10年前、2011年の夏にロシアの皇太子をやりました。その年は、東日本大震災という未曽有の混乱を乗り越えての夏のコンクールでした。2021年、コロナとの闘いはまだまだこれからとなりますが、今できることを乗り越えた先に吹奏楽コンクールがあれば、このロシアの皇太子という曲がまた自分の中で区切りになると思います。
あれから10年・・・。果たして指導者、吹奏楽指導者としての自分のレベルは上がっているだろうか。コロナ禍の吹奏楽指導という闘いでもあり、過去の自分との闘いでもあります。あの時の教え子が流した悔し涙が頭から離れません。