kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

世界最長の仕事

 OECDの統計が発表されました。

中学校教員の仕事時間は1週間当たり56.0時間で、13年の前回調査を2.1時間上回り、2回連続で世界最長となったとのことです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190619-00000170-kyodonews-soci

※リンク切れになっていたらすみません。

 

 日本の教職員の中でも校種別にみると「中学校」が1番長時間勤務になっている現状にあります。長時間労働が露呈し、世間では「定額働かせ放題」と揶揄される教職となってしまいました。大学に通う学生の中でも教職離れが進行してきているそうです。進んでブラックな現場に進もうとするのを避ける傾向とも言えます。

 

 現職の教職員として言えば、確かに業務はものすごい量です。役割によってはかなり厳しい状況に追い込まれる場合もありえるでしょう。部活動が負担になって休みがとれないという声も現実的にはあります。ガイドラインが施行され、休みが確保されてきたといえども、時期によっては多忙になります。

 

 でも教職は素敵な仕事です。未来を創る仕事です。そして一生の財産となる大事な時期に関われる仕事です。個人的には、部活動も外部委託はNGだと思っています。先生が学校の中で行う活動だからこそ成長のカギになりますし、経済的な負担を家庭に強いることもなくなります。

 

 長時間労働の問題を是正するには、人員増強するしかないと思います。日本は残念ながら教育にかけるお金が少ない国です。学習成績がすべてではありませんが、限られた予算の中であげた成果としての学習成績は悪くないのです。これは、歴代の先生方が作り上げてきた素晴らしい成果なのです。

 ただ、この成果にすがって現状維持していこうという時代ではなくなってきています。先生を増やすこと。専門職をさらに分業させることで教育の質は間違いなく向上すると思います。事務仕事が得意な人、図書館に詳しい人、部活動に関する専門的な知識や技能を持っている人、教科指導のスペシャリストなど専門分化すれば長時間労働も解決できるのではないでしょうか。あらゆる仕事を現場の先生はやっています。

 

 最長ではなく、最短なのにすごい教育成果をあげている国として世界中に認知されたら嬉しいですね。