kmd-windorchestra’s diary

吹奏楽指導者(JBA会員)、作編曲者、中学校教諭のブログ(吹奏楽指導、作編曲依頼はメールでご相談を)

課題曲コンサート2020~往年の名曲とともに~(東京オペラシティコンサートホール)TKWO

 毎年行っているTKWO課題曲コンサートに今年も行きました。17時に部活の解散をし、ほぼ同時刻に学校を出ました。働き方改革ですね(笑)

 オープニングから丸田先生によるピッコロの超絶技巧で日本屈指のレベルの高さを痛感しました。丸田先生には前任校でお世話になりましたし、7月の吹奏楽コンクールでは審査員として温かいコメントをくださいました。
 2020年度の課題曲は、マエストロ大井先生のトークにもありましたが、いわゆる課題曲マーチがありません。その上、作曲や和声法といった視点を重視した作品が並んでいます。テンポ設定や動きなど指揮者の技量が試されるラインナップになっています。しっかりとしたアナリーゼが全国の指導者、演奏者に求められるでしょう。洗足学園で開かれる伊藤先生(客席にいらっしゃいました)の課題曲クリニックが楽しみですね。課題曲3番(委嘱作品)が、難曲となりそうです。指揮者泣かせとも言えるでしょう。それでも取り組む中学生が出てくると思うと、うちもめげ頑張らないといけないという気持ちになります。
 休憩時間は、吹奏楽界の有名人がロビーにうじゃうじゃいます。吹奏楽ファンにとって興奮する場となります。友人の教員(作曲者)と談笑していましたが、朝日作曲賞に応募するそうです。もしかしたら近い未来に作曲者として紹介されているかもしれませんね。今年は応募を見送ろうかと思っていましたが、感化されてしまいます。アイデアがまとまれば、書いてみようと思います。
 第二部は、過去の課題曲。TVで耳馴染みの「天国の島」で幕開けです。「風紋」の裏のイメージとなってしまった名曲「渚スコープは」佼成ウインドの美しいカラーとも合わさって耳が幸せな気分になりました。プログラムの最後は、内藤先生の「吹奏楽のためのインヴェンション第1番」でした。作曲者自らリクエストに投稿したとのことです(笑)内藤先生は5曲も課題曲に選ばれています。そのうち2曲は高校時代に演奏しました。特に初めて大編成に出た時の課題曲が2008年の「ブライアンの休日」でした。学校の先生ということもあり、当日から大ファンです。その内藤先生が北海道から今日の演奏会にいらしてました。演奏の前にトークもありましたが、感動して涙が流れました。曲の元は教員成り立ての時の吹奏楽部に書いたとのことです。その吹奏楽部は17名。ちょうど今のうちの楽器みたいです。アルトサックスのソロは唯一の女子部員で、その部分の編成が薄いのも顧問をしていたその吹奏楽部のために書いた曲だからです。2004年田嶋先生の「エアーズ」もそうですが、この手のエピソードはすごく共感ができます。目の前の生徒のために曲を書くというのは、私にとって日常生活です。同等に扱うのは恐れ多いですが、これからも目の前の生徒のために曲を書いていこうと思いました。
 終演後には、JBAでお世話になっている先生にも挨拶ができてよかったです。12月のゼミナールではタイミングがなく挨拶できませんでした。たくさんの刺激を受けた金曜日の夜になりました。

 

帰りの電車より